ライン取引

ライン取引とは、チャート上に引いたライン（線）を基準にして売買判断を行うトレード手法のことです。
この「ライン」とは、主にサポートライン（支持線）やレジスタンスライン（抵抗線）、トレンドライン、チャネルラインなどを指し、相場の反転ポイントやブレイクポイントを見極めるために活用されます。

たとえば、過去に何度も反発している価格帯に水平線を引き、そのラインに再び価格が近づいたときにエントリーや決済の判断材料とするのが典型的なライン取引の例です。
このように、価格の「止まりやすい場所」を視覚的に把握し、戦略的に取引を行うのがこの手法の大きな魅力です。

ライン取引はインジケーターに頼らず、ローソク足とラインのみでシンプルに相場を分析できるため、多くの裁量トレーダーに支持されています。
特に、ダマシを見抜いたり、相場の勢いを判断したりする力が養われるため、実践的な相場感覚を鍛えることにもつながります。

ただし、ラインをどこに引くかはトレーダーの主観に左右されやすく、再現性や客観性に課題が残る側面もあります。
そのため、ラインの引き方に一貫したルールを持ち、過去のチャートで検証を繰り返すことが成功のカギとなります。

初心者にとっても、ライン取引は相場の構造を理解するうえで非常に有益なアプローチです。
複雑なテクニカル指標に頼る前に、まずは「どこで相場が反応しているのか」に注目し、自分のラインの精度を高めることから始めてみましょう。