クロス取引
よみかた:くろすとりひき
クロス取引(Cross Transaction)とは、同じ証券会社(または取引所)内で、買い注文と売り注文を同時にマッチングさせる取引のことです。通常の市場での売買ではなく、買い手と売り手の両方がすでに決まっており、その取引を市場外で一括処理するような形になります。
たとえば、ある企業の子会社が株を売り、親会社がそれを買うといったケースでは、外部に影響を与えずに取引を成立させるためにクロス取引が利用されることがあります。また、大口投資家同士の株式移動や、ファンドの入れ替えなどでも活用されます。
ただし、公平性の観点から、取引所によっては「市場価格での成立」や「情報の適正な開示」が求められるなど、ルールや制限があることもあります。FXにおいてはあまり使われない言葉ですが、株式市場や債券市場などでよく使われる用語です。